ミリタリー　タトゥー

10：00時にロンドン・キングス・クロス駅を出発した特急列車(Inter City)は、13：36すぎにツイ−ド川にかかる石の鉄道橋を渡り、スコットランドに入ります。エジンバラまで50マイルの標識があり、またスコットランドに入った、と車掌の車内放送がありました。突然、エジンバラの街が見えてきました。14：12　列車はエジンバラ・ウェーヴァリー駅に予定どうりすべりこみました。 　駅の分かりにくい階段を上って、一旦、ホテルと反対側のニュ−タウンに出て、ノ−ス・ブリッジを渡り、オ−ルドタウンに行きました。エジンバラの中心部は、真ん中にプリンセス通り公園をはさんで、北のニュータウン、南のオールドタウンに分かれています。今晩宿泊するスカンディック・クラウン・ホテルは、メイン・ストリ−トのすぐそばでした。

コンシェルジュに、エジンバラ・フェスティバルの催物の一つであるミリタリ−・タトゥ−　Military Tattoo　の切符の購入方法を調べに行きました。ラッキ−な事に、コンシェルジュで明日の切符を予約する事が出来たので、事務所　Military Tatto Ticket Office　で並ぶ手間が省けました。急に元気が沸いてきて、早速市内の散策に出かけることにしました。

エジンバラ城を見た後、お城の周りを散策します。城が岩山の上にそびえているのが、良く分かります。この眺めが写真で良くみる有名な眺めだと、感激しました。 　途中、二人で地図を見ていると、中年の女性が近づいて来ました。彼女の助言により、谷間の公園へ降りて行きます。プリンセス通り公園にはバラ、ゼラニウムが咲き乱れ、芝生の上ではかもめが遊んでいました。エジンバラは海に近いのです。夕方は風が冷たい。地元の人々は長袖姿で、ヤッケやコ−トを着ています。エジンバラは古色蒼然としています。今日は歩き疲れました。

いよいよ当日です。チケットは午後３時頃届くと言われたのですが、予定どうりコンシェルジュでミリタリ−・タトゥ−の切符を受け取りました。部屋に戻り、ズボンに着替え、ヤッケを持ちます。いよいよミリタリ−・タトゥ−だ。出発前にも調べたのですが、良くわかりません。どんなイベントなのであろうかと思いながら出かけます。 　ミリタリー・タトゥーは、エジンバラ城前の広場に仮設スタンドを作って催されています。通りはすごい人出です。ボ−イスカウトの少年からプログラムを£2．00で買います。スタッフの男性はもちろんキルト姿が多いのですが、ハイソックスの所為か違和感がありません。 　私達の席はNORTHのEで£11・00（約1600円）でした。ホテルのコンシェルジュに払った手数料は１枚につき£1・00です。しかし前から２列目の席で、予想外に眺めの良い席なので感激しました。

21：00　ファンファ−レと供にいよいよ開幕。城壁の大砲から一斉に空砲がなるのにはびっくりしました。 　先ず、ロ−ランドとハイランドのバグ・パイプ・バンドがエジンバラ城の城門から登場しました。

そして、各国のバンドが続きます。これが壮観です。１００人以上いるだろうか。中にはバッキンガム宮殿でみる衛兵姿のバンドもいます。 　東洋人もいます。後で調べたらグルカ兵でした。グルカ兵のみキルト姿ではなくズボン姿です。凄く感激しました。今、私はスコットランドにいるのだ、と胸が高鳴りました。それにしてもこんなに大勢のバグパイプの演奏と隊列には、ただただ茫然とするのみでした。

突然、「アイ−ダ」の曲が流れ、民族衣装のエジプトのバグ・パイプ・バンドが登場します。ラムセス２世のパフォ−マンスも一諸です。 　次に、フランスの軍楽隊が登場しました。小粋です。小太鼓メンバ−６人による音楽に合わせての決闘のパフォ−マンスも面白かった。

そして、スコットランドの歴史の再現です。 　メアリ−女王　Mary Queen of Scots（1542ー1587）が観客に一番人気でした。 　そして、ハイランドダンスの披露です。白いイヴニング・ドレスにタ−タン・サッシュ。キルトにベスト。

最後に全員が登場しました。３００人位はいるでしょうか。 ロ−ランドは緑のタ−タンのズボン。 ハイランドは赤のタータンのキルト、肩にタ−タン・サッシュ。 肩になびく赤いタ−タンがたいへん格好いい。 　クライマックス！！　国歌の演奏には全員が起立し、斉唱しています。外国人の私たちも思わず感激します。 　「蛍の光」ではクロス・ハンドをします。隣の小父さんはシャ−プのビデオに夢中です。

いよいよフィナーレ。 　22：45　花火。１時間４５分はあっという間でした。

興奮いまだ覚めやらぬ中、後ろ髪を引かれるような思いで会場を後にします。狭い旧市街のストリートは人で溢れんばかりです。皆はどこまで帰るのでしょうか。夕食を食べたバプは人で一杯でした。

翌日散策に出ると、タ−タンを売る小綺麗な店がありました。ウィンドウにマント風のスト−ルが飾ってあります。店員も試着を奨めるので、肩にはおってみました。丁度いい長さです。色は緑とワインの２種類があったので、ワインを選びました。昨夜、ミリタリ−・タトゥ−で軍楽隊がタ−タンを風になびかせて行進するのを見て、感動しました。それで、是非タ−タンが欲しかったのです。 　最後エジンバラを発つ前にミリタリ−・タトゥ−の事務所にＣＤを買いに行きました。毎年のＣＤがあります。それしても今年のＣＤはライブ録音ではないし、事前に３００人も集めて録音したのだろうかと疑問に思いながら手に取りました。今でもこのＣＤを聞くとあの時の興奮が思い出されます。

作成日　2001/2/18、 最新更新日2008/08/17